8月3日から8月5日まで、本校を会場として「グローバルリーダー育成サマーキャンプ」を実施しました。今回は本校に加えて札幌聖心女子学院、立命館慶祥、札幌日本大学、札幌東陵の各高等学校から参加があり、5校15人の高校生が濃密なワークショップで学びを深めました。

 

この企画は今年で5回目を迎え、昨年度までは「SGH課題探究事業」として開催し、第3回からは道内SGH校合同企画として札幌市内の研修施設にて合宿形式で実施してきました。昨年度をもって本校SGHの指定が満了となって予算措置に工夫を要したことから、今年度は参加者が本校に通って参加する形式としました(本校では学校設定科目「社会科学特論」という単位認定をする学校外の学修として位置付けています)。

折しも札幌が酷暑を迎え、暑い気候の中で、熱い対話が展開されました。

1日目には議論の仕方や意見の持ち方を実践的に学び、名画「十二人の怒れる男」を鑑賞しました(この映画鑑賞が後のダイアログの題材の核となります)。

2日目には投資の理解から世界の見方を学び、午後には北海道大学の留学生の協力を得て、海外から日本がどう見えるかを直接の対話を通してアイデンティティを考えました。

3日目には映画の登場人物12人の描き方から信念のありようを共有し、自分の意見の出し方に生かしながらも、対話がかなり深化しラップアップの時間には生徒ひとりひとりの大きな変化が見取れました。

広島の原爆忌を前日に控えた日、グローバル人として世界の見方のみならず、世界平和のあり方、日本人の戦争に対する認識を深く考える時間を過ごしました。

 

●参加者の声(原文ママ)

・議論の講義を受けているときは、自分の姿と重ね合わせながら、自分が今できていること、これから力をつけるべき所を明確にしていった。講師の説明も一言一言が心にグサグサ刺さって、今までに無いくらい人の話にのめりこめたと思う。議論への貢献として「意見を整理して議論を展開する」ことだ。「グローバルリーダー」という程だから、世界を舞台に活躍する人になるためには、それを当たり前に身につけている必要があって、それらが出来てこそ、グローバルリーダーへの第一歩を踏み出せると思う。1日目、2日目と過ごして、日本人として誇りを持てる国でありたいという思いを強く持った。(本校Cさん)

 

・私自身このキャンプに参加したきっかけは「楽しそうだから」というもので、最初の作文の内容もあまり濃くなく、しまいには「やっぱり怖いな…」という気持ちもありました。でも来てみると本当に自分のやりたかったこともできたし、自分のカラも破ることができて、普段はついやめてしまう“質問をすること”も積極的にすることができるようになったと思います。話し合いの基本となる主張の三角形やリーダーシップとは、など学校では教えてくれないようなことを、実際にそのスキルを使って活躍されている方から教わることができたのもすごく良い経験になりました。(他校Mさん)

 

・講師の方との面談を通して、自分のありたい理想の姿と現在のギャップ、それに対してどういう行動をするかということを考えることができた。私は映画における存在感がないけど役立っていた男の人(編者注・「12人の怒れる男」における陪審員の1人)のポジションにあこがれていて、明確なリーダーをかってでる人がいないときにはきちんと自分の役割を考え全うする人になりたいと思う。(本校Kさん)