第19回全国中高一貫教育研究大会(その3)
第19回中高一貫教育研究大会に関する「校長室の窓」の3回目は、中学3年生、高校1年生、そして商業高校2年生の授業公開の様子をお伝えしたいと思います。
最初に中学3年生は、リサーチ&リポートという調査研究と論文作成の取組を行っているとのことで、この日は国語、社会、保健体育、理科の4分野に分かれ、発表とグループワークが行われていました。私が参観させていただいた国語分野の教室では、作家の村上春樹氏に関する考察結果の発表と質疑応答が行われていました。
▼リサーチ&リポート会場(理科分野)
次に、高校1年生では、各クラスのグループ対抗で行われるディベートチャンピオンシップの大会予選が行われていました。資料によると、この大会予選を迎えるまでに18回もの準備を重ねていたようです。私が参観したときには、「日本は外国籍の移民を受け入れるべきである」というテーマに基づいて、肯定側、否定側それぞれが自作の資料やグラフなどをもとに議論を戦わせていました。
▼ディベートチャンピオンシップの大会予選会場
最後に、商業科の公開授業の様子です。「エシカル消費の実践をめざして」というテーマに基づいた発表が行われていました。エシカル消費とは、「倫理的消費」とか「顔の見える消費」などと呼ばれ、過酷な長時間労働や教育を受けられない子どもによる労働など、様々な犠牲の上に成り立つ商品を購入するのではなく、そうした背景のない商品の購入を促すなどの取組を推進する際のキーワードとして使われており、富岡東中学校・高等学校では学校をあげてエシカル消費に取り組んでいる様子が伝わりました。
これまで2回にわたり公開授業の様子を伝えさせていただきましたが、本校でも力を入れている課題探究的な学習に類する取組は、このように他の中高一貫教育校でも当たり前のように取り組まれていることがわかり、とても勇気づけられました。今回感じたことを、今後の本校の取組にも生かしていきたいと思います。
本日も、最後までお読みいただきありがとうございました。
令和元年(2019年)11月29日