2025年度の3年生を対象に、カスタム・ラーニング(自己選択学習)と題して、古典探究の授業を実施しました。

 生徒は「基礎スタイル」「演習スタイル」「探究スタイル」から希望するスタイルを選択し、学習を進めていきました。

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基礎からじっくりスタイル

 配付されるテキストをもとに、これまでの定期考査を解き直し、同じスタイルを選択した生徒と教え合い、学び合う。必要に応じて、先生からサポートをもらう。

受験を見据えた問題演習スタイル

 共通テスト対策のマーク問題集に取り組み、同じスタイルを選択した生徒と解答をすり合わせた後、先生からの解説をもとに読解のスキルを高める。

古典探究スタイル

 各自でテーマを選択し、古典を探究した後、クラス全体に向けて学習の成果を発表する。
例1)幼児教育に興味がある生徒…園児たちが古典に対して興味を持つようなイベントを企画し、企画書とイベント概要プレゼンスライドを作成する
例2)デザインに興味がある生徒…古典作品の魅力を伝えるデジタルポスターを作成する
例3)古典をじっくり味わいたい生徒…興味がある古典作品をいくつか選び、それらの概要と魅力を伝えるエッセイを書く
 
 単元の最後には、探究スタイルの生徒から、探究したことをクラス全体に向けて発表してもらいました。自分の興味関心・進路に引き付けた内容となっており、個性豊かな発表となっていました。
 各自の探究テーマは以下の通りです。なお、概要とテーマ設定理由についてはPDFをご覧ください。

①源氏物語×スイーツ~光源氏とメルティーパフェ~

②宇塚塾

③商品開発×古典「身のまわりの古典」

 ④古典ラップ

⑤古典×遊び

⑥スポーツと論語

⑦方丈記から考える現代の生き方

⑧百人一首クイズ

⑨百人一首CGポスター

⑩日本の言語・文学の変化

⑪歌枕の意義

⑫古典と現代での差別への認識の違い

⑬古典から見る、時代と共に移り変わる「鬼」への認識

⑭日本の古典・海外の古典

⑮昔の人々にとっての「神」や「仏」とは

⑯祝詞からみる神祇信仰

⑰百人一首で多世代交流 ~百人一首を現代風に~ いろんな世代が楽しめるゲームアプリ!

⑱『養生訓』から学ぶ現代の栄養学

⑲古典は選択科目にするべきか

 
 
 高校卒業後に古典を学ぶ人はごく少数に限られるため、多くの生徒にとってはこれが最後の古典学習となりました。
 高校の3年間で学んだ古典の内容を頭の片隅に置きながら、人生の壁にぶつかった時、これまでの学びを役立ててほしいと願っています。
 

市立札幌藻岩高等学校国語科 對馬光揮