1028()、令和5年度 山の手支援学校 学校祭が行われました。全国的に感染症対策は緩和されておりますが、本校では観覧の対象を家族関係者のみとして開催しました。制限はありつつも、多くの方々に足を運んでいただき、子どもたちにとって、記憶に残る1日となったことと思っています。

昨年度も記しましたが、特に学校祭は『準備の過程』が大切であると考えています。全学部での学校祭を実施して3年目になりますが、今年度は主体性に溢れた準備期間でありました。児童生徒会議では児童生徒全員が集まってテーマやシンボルマークを創り上げていきますが、毎回飛び交う多くの意見。子どもたちが、いかに自分事として取り組んでいるか、それがよく伝わる素晴らしい時間でした。加えて、休み時間にグループの意見を整理したり、シンボルマークを描き上げたりする生徒の姿もありました。児童生徒は、児童生徒会議のある日の朝に「今日は児童生徒会議ですね!」と声をかけてくれたり、「もっと児童生徒会議を増やしてほしい!」と希望を伝えてくれたりもしました。学校祭に期待を抱き、進んで向かっていることが感じられる瞬間が多くありました。

 これらの『主体性』の裏には、子どもたちの自己有用感の高まりがあると考えます。よく聞かれる自己肯定感は、自己の評価がベースとなりますが、自己有用感は、自分は「役に立っている」「貢献している」などと思える感情であり、他者の存在なしに生まれないものです。学校祭を構築していく中で、自らの意見が採用されたり、自身の活躍を認めてもらったりすることを通して、自己有用感が育まれたことと思います。

 今回の経験を忘れず、これからも人との関わりを大切にしながら、学校生活を楽しく過ごしていってほしいと思います