6月19~21日のグローバルシティズンシップでは、「エシカル消費」について「廃棄」の視点から学びました。

 前回の生産編に引き続き、今回はモノを「廃棄する過程」にある課題に焦点を当てて学びました。

19日は、私たちが普段から使用している身の回りのプラスチック製品から、そのプラスチックがどのように廃棄されていくのか、そして海洋プラスチック汚染の実態を学びました。日本の「プラスチック」リサイクル率は約84%と言われていますが、そのうち実際は燃やしてサーマルリサイクルしているものが57%、国外でリサイクルしてもらっているものが17%を占めるということに驚いていました。

 

20日はロールプレイを用いたワークを実施しました。問いは「村にプラスチックごみを受け入れるかどうか」。実際に『プラスチック村』としても知られているベトナムのミンカイ村に関わる政府役員、村人、リサイクル会社社員、日本の海洋生物学者、日本のリサイクル会社社員になりきり、会議を進めました。それぞれの主張、現実の生活環境への配慮未来への想いが交錯し白熱した議論になっていました。

    

21日は廃棄に関わるアクションについて、それぞれが興味を持ったものを調べ、全体で共有しました。

テーマパークで取り組まれている「廃棄を減らすアクション」、航空業界やファッション業界で取り組まれている「ごみを生まれ変わらせるアクション」、食品業界で取り組まれている「ごみに付加価値をつけるアクション」、地方自治体で取り組まれている「ごみを正しく捨てることを促すアクション」などが取り上げられていました。

3日間の振り返りでは、「プラスチックはとても便利でメリットもあるが、どう処理されているかについて理解していなかった」「日本のプラスチックごみに対する意識が低いと思った」「ロールプレイをしてみて、初めは『受け入れるべき』と思っていたが、漁業を営んでいる人など違う立場の人の意見に触れ、様々な立場の人の主張を対話でまとめるのはとても難しかった」などの意見がありました。

6月のテーマは「エシカル消費」。身の回りのモノがどのように作られ廃棄されていくのかについて、世界的な視点で捉え、では自分たちはどのようなことができるのか?…と考える第一歩となったようでした。