2026 グローバルシティズンシップ『紅茶から考えるエシカル消費~スリランカ~』
「グローバルシティズンシップ」は、3年次前期学校設定科目で開講から4年目を迎えました。今年度は、13名の生徒が受講しています。6/24・29の2日間は、スリランカの紅茶農園コミュニティと実際に繋がり、身近な商品である「紅茶」から消費の裏側に潜む課題について考え、自分たちの消費のあり方を考えました。【授業者:高木大作(保健体育科)】
(1)消費の裏側~紅茶の生産工程に想いを馳せる~(6/24)
1日目は、CMから得られる紅茶に関わる情報を批判的に読み解きました。またフォトランゲージの活動を通して、紅茶の生産工程に想いを馳せ「問い」を作りました。
生徒は、CMの分析の際は「さわやか、かっこいい、青春」などと和やかに分析していましたが、紅茶生産の追加の情報が与えられるにつれ、最初に受けた印象とは違う側面もあるのではないかという気づきが生まれ始め、真剣にその裏側を考える様子が見られました。1日目に生まれた問いについて、2日目の現地の方と交流できることを楽しみにしていました。

(2)オンラインツアー~現地スリランカと繋がる~(6/29)
2日目は、現地スリランカで活動するJICA海外協力隊員とオンラインで繋がり、スリランカの茶畑や働く人々の暮らしの現状を教えていただきました。また、現地で若者たちのキャリア支援を行っている中村さんから、活動内容や課題、その活動が持つ意義を教えていただきました。
生徒からは、「若い世代は茶畑の仕事から離れているのか?」「国やオーナーは労働環境を改善しようとする動きはあるのか?」「男女で仕事の差はあるのか?」等の質問が出ていました。

(3)生徒の振り返り
・身近な商品の裏にある労力や過酷な環境の話を聞いて胸が痛んだ。また、キャリアを築くという当たり前に私たちがしていることができないという状況で商品が届けられていて、もっとよりよく生きられる環境になるとよいと思った。
・CMでは茶畑の人は元気で楽しそうだったが、実際に現地の方の声を聴くと違う側面があった私たちは見えることだけではなく、見えないところまで考えて生活していく必要があると感じた。自分ができることを考えていきたい。
・今回の交流で金銭面の問題だけでなくたくさんの課題があることがわかった。インフラが整っていなかったり、ゴミ問題、環境問題への影響もあり、誰かが我慢しているだけで隠れている問題があると思った。話し合う場が必要だし、そのままで終わらせず改善することが必要。
・商品ができるまでの背景や材料の原産地を調べてみると課題が見えてきたり新たな発見が生まれた。実際に茶畑で働いている人たちが自分たちの仕事をどう感じているかはわからないが、おいしいお茶を世界に届けてくれていることには感謝を伝えたいと思った。
(4)公開授業参観者の声
市内の小学校・中学校・高校の教員、興味のある方々が来校され、それぞれの視点から感想をいただきました。1日目は、「生徒が紅茶生産に関わる人の生活について視点が及んだ点がよかった」「生徒が考える際に、『スリランカの気候は…気温は…』『食事は…』と他教科で学んだ知識も繋げながら考えている点に感心した」「紅茶の生産者の部分だけでなく、それを支える社会構造の矛盾を考える視点が2日目に繋がり、より深まる」「日常で通り過ぎるCMだが『もしかして違う見方があるのかも?』」という視点を得ているところが良かった」などの声がありました。また、生徒に与える情報はどのようなものが効果的かについて、気づきを与えたい点をより明確にする情報が必要という意見や、恣意的に誘導しすぎず生徒の想像力を大切にしたいという議論にも広がりました。2日目は、大雨で通信状況が悪く、茶畑の様子を見ることがほぼできませんでした。一方で、そのようなインフラの状況の中で私たちの手元に届く商品が作られているということが知れた点はリアルな情報だったという声も頂きました。

