ICTの活用                                                                                  

 

 来週から師走に入ります。"仏事のために師(僧)が
忙しく走り回る"というのが語源ですが、11月とは言え、
まさに年末に向けて忙しさが増しているのを実感する毎
日です。今年度中にやり遂げなくてはならないこと、次
年度に向けて、今年度中に計画をまとめなくてはならな
いことに加え、様々な冊子の巻頭言を含めた執筆作業…。
焦れども焦れども一向に筆が進まない自分を叱咤してい
るところです。
 しかし、手をこまねいていた訳ではありません。今年
度の校内研究紀要の巻頭言については、当初からICT
をテーマに書くことを決めていたため、気になる記事を
スクラップしておいたこともあり、少しだけ効率よく書
き進めることができました。何故ICTかというと、本校
はコロナ禍中に、学級閉鎖中の生徒に向けてICTを活用
した遠隔授業を他校に先駆けて実施していましたが、そ
の経験から、ノウハウの獲得とは別に「効果という点で
は課題もある」という認識に至ったと聞いていたからで
す。この批判的な捉え方こそが、次のステップに実効性
をもたせるものであり、私は好意的に捉えていました。
そこで、ICTを活用した教育に関わり検証の必要性につ
いて書きたいと考えたのです。
 巻頭言に記した内容を要約すると…
 国内外で「ICT活用による教育効果が疑わしい」とい
う報告が相次いでいる。中には「失敗だった」と分析し
ている世界的な論文もある。さらに、これまで思い切っ
たIT活用を進めていたスウェーデンでは、タブレット
を使ったオンライン調査、キーボード操作のスキルに割
く時間を減らし、さらに6歳未満の子どもたちのデジタ
ル学習を完全に止める計画を明らかにしている。しかし、
一概にデジタル教育が不要と主張している訳ではないよ
うで、東大の酒井邦嘉教授や群馬大の柴田博仁教授らは
デジタル教育のデメリットを分析し、今後の活用に向け
ての検証を求めている。何事もやみくもに前進させるだ
けでなく、検証・振り返りが重要であるということ。
このような議論、特に「検証が重要」であるという点は、
学校づくり全般にも大切な視点だと考えた次第です。
 さて、定期考査2日目の放課後に、校内研修会を行い
ました。国語科の秦先生によるICTを活用した授業実
践と観点別評価の取組について発表してもらい、さらに
札幌市教育委員会の寺田指導主事による「指導と評価の
一体化」に係るご講演をいただきました。また、先月は
「授業公開週間」を設定し、授業改善に向けた取組も行
いました。生徒だけでなく、先生方も研修を積み頑張っ
ています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
               
 
 
 
 
                令和6年11月26日
 

落ち葉拾い                                                                                  

 

 今年度から各市立高校・中等教育学校に「地域と学校を
つなぐコーディネーター」が配置され、本校の担当者が
(株)commons funの林さんと平野さんになったことを、
以前お知らせしていました。その後、このお二人が生徒会
執行部と断続的に意見交換を行い、生徒から小中高・地域
連携事業に関わる幾つかのアイディアが出されました。そ
の一つが新川小学校と生徒会執行部との落ち葉拾いを「プ
チイベント化」することです。当初は、地域の方にも参加
してもらい落ち葉で堆肥づくりをする、落ち葉に願い事を
書いたり集めた葉でお焚き上げをしたりするなどの案が出
ていたのですが、諸々の事情で実現できませんでした。そ
の代わり、拾った葉を用いてレクリエーションを行うこと
にしたところ、ちょっとしたお楽しみに小学生たちも満面
の笑顔で応じてくれました。
 札幌市が今年度から順次導入を進めているコミュニティ
・スクールですが、「子どもの声」を学校運営に反映させ
ることが大きな特色の1つです。今回の取組はこの流れに
沿ったもので、こうした試行を今後も継続させていこうと
思っています。そして、新川西中校区にコミュニティ・ス
クールが導入された暁には、この経験を活かしていきたい
と考えています。生徒会の皆さん、お疲れ様でした!
 
 

 
 
 
 
 
 
  11月7日に3学年のPTA集会を開催しました。朝から湿
った雪が降る生憎の天候だったのですが、44期最後のPTA
集会ということもあり、多くの保護者の皆さんに参集して
いただきました。受験期の子をもつ皆さんに、少しでも参
考になる話をと考え、辻秀一さんの著書「メンタルドクタ
ーが教える 個性を輝かせる子育て、つぶす子育て」から、
次のことを引用して、私からの挨拶としました。
 支援力がある人の4つの鉄則
  ①期待より応援してあげる姿勢 
  ②同意より理解してあげる姿勢 
  ③正誤より相違として接してあげる姿勢
  ④結果より変化を見てあげる姿勢
 生徒だけでなく、保護者の皆さんも不安を抱えながら一
生懸命頑張っています。その苦労が大きく実を結ぶことを
願っています。
 
                 令和6年11月11日
 

高校生レストラン                                                                                    

 

 日に日に秋が深まっています。思わぬ冷え込みもある季
節ですので、体調を崩さないよう心がけたいところです。
 本校では、夏から秋にかけて自転車通学時の交通事故が
増える傾向にあります。その都度、担任や生徒指導部の働
きかけで注意喚起を図っているのですが、なかなか根絶に
は至りません。先日は交差点で車と衝突して、生徒がボン
ネットに乗り上げてしまうという事故が発生しました。幸
い大事には至りませんでしたし、相手側の過失によるもの
ではありましたが、生徒には"事故に遭わない"ための力を
身につけさせなければと痛感させられた事案でした。引き
続き、生徒指導部と実効性のある指導のあり方について協
議していきたいと思います。
 そんなこともあって、新川町内会主催で行われた10月9
日の交通安全街頭啓発運動に参加させてもらいました。会
長の龍瀧さん、前会長の小谷さんをはじめとする町内会の
皆さんと共に、夕方の新川西会館前に立ち、ドライバーさ
んたちに向けてスピードダウン等のアピールをしました。
皆さん、くれぐれも安全運転で。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 全国都市立(市町村立)高等学校長会という組織があり、
今年の秋の協議会がここ札幌において10月17~18日の日
程で開催されました。開成中等教育学校の宮田校長が実行
委員長となり、私たち札幌市立高校の校長を中心に準備を
行ってきました。研究協議の他、エスコンフィールド北海
道の建設を指揮した日本ハムファイターズの前沢賢さんに
よる講演など、充実した会にすることができたのですが、
教育視察で訪問した三笠高校の「高校生レストラン」での
昼食が、参加者から大変好評でした。三笠高校は道内唯一
の食物調理科単科校で、開校以来13年の間、食のプロフェ
ッショナルを育て、卒業生は有名ホテルのレストランなど
全国各地で活躍しています。生徒さんに話を伺ったところ、
約9割は三笠市外から入学し、寮生活をしているとのこと
でした。厨房で忙しく動き回る表情は皆笑顔で、夢に向か
って前進している誇りと自信が感じられました。このHP
をご覧の皆さんも、機会があれば是非利用してみてくださ
い。営業カレンダーはこちらです↓
https://mikasa-highschool-restaurant.com/open-reserv
 
 

 

 

 

 

                令和6年10月25日

 

姉妹都市提携65周年                                                                            

 

 先日、札幌市とアメリカ・ポートランド市の姉妹都市提
携65周年を記念する祝賀会に出席してきました。札幌市
の秋本市長とポートランド市のテッド・ウィーラー市長の
挨拶から始まる格式の高い会で、会場には市議会議員の皆
さんの姿も。札幌市立高校・特別支援学校の校長会を代表
して足を運んだのですが、「もしかして場違いだったかな
?」と立食パーティーの会場を眺めていたところ、山根教
育長、廣川教育次長、啓北商業高校の桑島校長(校長会の
国際交流担当)の顔を発見してホッと一安心。早速、一緒
にテーブルを囲ませていただきました。
 ところで、札幌市にはドイツのミュンヘン市など5つの
姉妹・友好都市があり、ポートランド市は最初の提携都市
なのだそうです。札幌市立高校は毎年ポートランドのグラ
ント高校と短期交換留学を行っていますが、こうした下地
があって成立しています。この交換留学事業についてはコ
ロナ禍でしばらく途絶えていたのですが、昨年度に受入れ
を再開し、今年度は札幌市立高校生の訪問が再開する運び
となりました。本日が参加申込の最終日となっているので
すが、途中経過を聞いたところ高校によっては1校あたり
の上限を上回る希望者が出ているようです。多感な時期に
異文化に触れることは価値あることなのですが、問題は渡
航費用の高騰です。そのため札幌国際プラザでは費用を一
部負担すべく、寄付を募ってくれています。この拙文をお
読みの方で、もしご支援をいただける方がいらっしゃいま
したら、こちらをご覧ください。ご協力をいただけると大
変ありがたいです。
https://www.plaza-sapporo.or.jp/support/donation/portland.asp
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 さて、本校はパートナー校として新川西中学校、新川・
新光小学校の4校で連携事業を行っています。その中の
「地域とともにある学校づくり」の企画として、一昨年度
はHBCラジオのパーソナリティーである金子耕弐さんを
講師に招き「子育て講演会」を、昨年度は新川西中学校と
本校の吹奏楽部による「合同演奏会」を実施しました。今
年度の企画をどうするかと検討したところ、昨年の合同演
奏会が大好評だったことから、今年も演奏会でいくことで
意見が一致しました。迎えた9月28日(土)は新川小学校
の土曜参観日と重なったこともあり、参観が終わった後に
聴きに来てくれた児童・保護者も見受けられました。両校
吹奏楽部の熱演に、おそらく400名程だったと思いますが、
聴衆の方々から盛大な拍手をいただくことができました。
「定例化してほしい」の声も聞かれていますので、今後、
吹奏楽部とも相談しながら検討していきたいと思っていま
す。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

                 
 
 
 
 
 
 
                 令和6年10月4日
 
  

秋のイベント                                                                          

 

 朝夕の涼しさといい澄んだ空気といい、気づくと気持ち
の良い中秋を迎えています。平安貴族よろしく月を眺めて
和歌を詠むような雅人にはなれなくとも、せめて月を眺め
てホッとする時間くらいはつくりたいものです。もちろん
団子を片手に。
 9月の札幌は秋の催しが様々開催されていますが、連休
日、書道部顧問の宮崎先生から案内をいただいていたCRE
SCO-Creation FES in Sapporoに行ってきました。琴似の
生活支援型文化施設コンカリーニョで行われたこのイベン
トですが、バンドや吹奏楽の演奏の他、今年は本校書道部
に声掛けがあり書道パフォーマンスを披露させてもらえる
とのことでした。果たして一般の観客を前に、生徒がどの
ような面持ちで筆を運ぶのか興味津々でしたが、12名の部
員による落ち着いた所作と力強い作品は堂々たるもの。書
道部は高文連石狩支部書道展において7名が特選、全国最
大級の毎日書道展でも1名が入選に輝くなど、今年も精力
的に活動しています。私は最前列で、保護者の皆さんとと
もに"墨よけ"のブルーシートを持ちながら観させてもらっ
たのですが、生徒の日頃の研鑽ぶりを窺い知ることができ
ました。
 さて、連休中の話をもう一つ。手稲神社の秋季例大祭に
も行ってきました。このお祭ですが、毎年、能楽や茶席の
他無料コンサートが開催され、これまで岩崎宏美さん、柏
原芳恵さん、渡辺真知子さん、タケカワユキヒデさんなど
のビッグネームが往年のヒット曲を披露してくれています。
「今年は誰が?」と楽しみにしていたところ、昨年の岩崎
宏美さんに続いて妹の岩崎良美さんがステージに立ってく
れました。もちろん「タッチ」やデビュー曲の「赤と黒」
もよかったのですが、「My Life」という曲にしみじみと聴
き惚れてしまいました。これは交通機関がマヒするような
大雪で、開催も危ぶまれたコンサートに来てくれたファン
の方々に感動し、自ら作詞した曲なのだそうですが、歌に
対する思いを再確認し"あなたの笑顔のために届けたい"と
いう、真っすぐな気持ちが込められていました。何とも、
プロの歌には説得力があります。
 同じようなテーマの曲で、和田アキ子さんの「今あなた
にうたいたい」というのもあります。作詞・作曲は加藤登
紀子さん、これも名曲です。
 
 
 
                
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                 令和6年9月17日
 
 

新川おたすけ隊                                                                         

 

 昨年度は夏休み・お盆明けに熱中症警戒アラートが発表
されるなど、異例の暑い8月でした。今年も同様のことが
と恐れていましたが、昨年ほどの状況には至らず、少しほ
っとしているところです。最近では湿度も下がり、空気が
少しずつ秋のそれに推移してきました。
 さて、本校では生徒の悩みや困りごとに対して、担任、
教育相談部、養護教員、スクールカウンセラーが相談を受
ける通常の体制の他、有志の先生方が気軽に相談に応じる
「新川おたすけ隊」という取組があり、全校体制で生徒の
サポートにあたっています。私もおたすけ隊に登録してい
ますが、これまでの2年間、私の元を訪ねてくる生徒はい
ませんでした。「やはり、敷居が高いのでは」と諦めかけ
ていた矢先、何と、夏休み前に1年生が2人も校長室を訪
ねてくれました。びっくりするやら嬉しいやらです。悩み
ごとに関わる「相談」ではなく、「ただ話をしたい」とい
うリクエストだったため、リラックスして話しているうち
に、それぞれ2時間ずつも談笑してしまいました。2人に
共通していたのは、自分を取り巻く状況や将来のことを、
前向きにそして客観的にとらえ、他力ではなく自分の力で
前進しようという気概に満ちているところです。高校1年
生にして確固たる自己をもっている。そんな雰囲気も感じ
られました。2人を見ていると、自分の高校時代とのあま
りの落差に赤面せざるを得ませんでした。楽しい時間はあ
っという間に過ぎてしまい、最後は「また、いつでもどう
ぞ」のセリフで面談を終えました。久々に生徒と直接関わ
ることの幸せを実感した次第です。
 今年度から、各市立高校・中等教育学校に「地域と学校
をつなぐコーディネーター」が配置され、(株) commons
funの林さん、平野さんが本校担当となりました。お二人
はこれまでも、札幌市の地域・学校に関わる取組にご尽力
されてきた実力者です。管理職との打ち合わせの他、先日
は生徒会執行部のメンバーと打ち合わせを行い、生徒から
「地域でこんなことをやれたら面白い」といったアイディ
アを引き出してくれました。この話し合いを受け、本日は
新川西中学校の相沢校長を訪ね、小中高・地域連携につい
て、林さん平野さんと4人で作戦会議を行いました。生徒
のアイディアを具現化する上で、どういった環境整備が必
要かを、大変前向きに話し合うことができました。児童生
徒にとっては学び、地域にとっては元気の醸成といった取
組ができればと思っています。今後も検討を続け、1つで
も形にできればと思います。
 
  生徒会執行部のメン
  バーはいつも生き生
  きと取り組んでくれ
  ます。
  今後も楽しみです。
               
 
                 令和6年9月9日
 
 

還暦                                                                              

 

 私事ですが、「60歳なんてまだまだ先のこと」などと高
を括っていたのですが、いつの間にか目の前に還暦が迫っ
てきました。私は早生まれのため、年明けのことになるの
ですが、周りの仲間たちは次々に赤いチャンチャンコや下
着を身につけさせられるという洗礼を受けている状況です。
 7月には幼小中学校時代の、8月には高校の同期たちと
還暦同窓会を盛大に行ったのですが、参加したかつての少
年少女はジジババとなり、「駐車場で案内された場所が高
齢者用のスペースだった」「ジェットコースターに乗ろう
としたら"60歳以上はご遠慮いただいています"と言われた」
などの自虐話に爆笑の連続。社長になった者も、仕事をや
めて好きな音楽に専念している者も、皆かつてのあだ名で
呼び合い、互いの年輪を共有し今後のエールを交換し合い
ました。
 本校の生徒たちも、社会に出てしばらくした後、元気に
再会を果たし、美酒の盃を交わすことを願っています。
 さて、夏休み明けの8月22日に、本校を会場として新川
西中学校区パートナー校合同研修会を開催しました。新川
西中学校、新川小学校、新光小学校と本校の4校は、コミ
ュニティ・スクールの導入に向けて準備を進めていますが、
6月11日に開催された小・中学校の教員を対象とした札幌
市教育研究推進事業「春の研究集会」に、本校教員が何名
か参加し、今回は本校に近隣の小中学校の先生方をお招き
する形となりました。内容としては、総合的な探究の時間
の中で取り組んでいる「学びのデザイン」について、担当
の近藤肇先生から説明をしていただき、その後、1,2年
生の総合的な探究の時間の授業風景を参観してもらうとい
うものでした。初めての試みでしたが、多くの先生方に参
加してもらうことができ、情報共有や先生方の交流の一助
になったのではないかと思っています。
 コミュニティ・スクールの導入に向けては、これから詰
めの作業などを行っていくところですが、具体的な取組等
が明らかになりましたら、皆様にお伝えしたいと考えてい
ます。
 
 

 

 

 

 

                令和6年8月23日

 

夏を制して                                                                           

 

 連日熱戦が繰り広げられているパリオリンピックも、
8月12日の閉会式で幕を閉じます。世界最高峰のアスリー
トたちがしのぎを削る戦いはまさに神がかり的で、時々信
じられないプレーや演技を見ることができます。そして、
勝敗の流れがわずかな事で突然変わることもあります。手
に汗を握り、平常では得られないワクワクドキドキの至福
の時を与えてくれているアスリートの皆さんには、感謝と
尊敬しかありません。
 今回のオリンピックは、セーヌ川の水質に始まって選手
村のエアコンや食事、審判のジャッジなど、様々なことに
物議が交わされる大会となりました。そして、私たち自身
も期待通りの結果を残せなかった選手に対し、テレビ越し
とはいえ「何をやっているんだ」と勝手なことを言ってし
まうことがあります。しかし、これまで人生のすべてを賭
けて努力してきた選手たちには、勝ち負けによらず拍手を
送りたいものです。
 さて、気持ち的にはオリンピアンに負けていない本校の
部活動ですが、本校の弓道部が8月3日~6日に長崎県島
原市で行われたインターハイの男子団体戦に参加してきま
した。昨年は予選敗退という悔しい結果でしたが、今年は
20射中18射を的中させ、何と予選1位で通過し、見事に昨
年のリベンジを果たしました。決勝トーナメント でも
1回戦で九州産業高校を1射差で破り、2回戦で盛岡市立
高校に敗れベスト16という結果に終わりました。顧問の濱
出先生によると「全国ベスト8に残るチームは、どんな状
況でも最低7割以上を的中させる、ゆるぎない実力を持っ
ている」と感想を述べられていました。本校弓道部も、全
国の強豪校の仲間入りができるよう、この2年連続全国大
会出場の経験を生かしていってほしいと思います。弓道部
に拍手。
 今年も受験に向けた3年生の機運が少しずつ高まってき
ています。先日まで行われていた夏季講習も真剣に受講す
る姿がうかがわれましたし、共通テストに向けたカウント
ダウンも始まりました。そして、3学年団が事務に依頼し
て実現した廊下の自習スペースも整い、生徒たちは毎日大
いに活用しています。生徒達の学習に少しでも貢献してく
れることを期待しています。今年も暑い夏となっています
が、3年生の皆さんがこの夏を征し進路実現を果してくれ
ることを願っています。頑張れ44期生。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                 
 
 
 
 
                 令和6年8月9日
 
 

Well-being                                                                           

 

 夏休みに入りました。
 昨年の猛暑を受けて、今年は少しだけ長めの夏休みとな
ります。7月23日は夏休み前の全校集会を行いましたが、
暑い日が続き湿度も高いことから、学年からの要望で放送
による集会に変更しました。
 5月頃、あるベテランの先生とのやり取りの中で「学校
として、いじめに対する考え方を生徒に伝える場面がある
べきでは」と進言をいただいていたこともあり、マイク越
しに私から次のような話をしました。
 Well-Being(よりよく生きる・幸せに生きる)を実現す
るためには、自分の幸せはもちろん他者の幸せも大切にし
なければならない。SNSで他人を攻撃したり、直接いじめ
たりすることは、人を死に追いやったり社会に負の連鎖を
もたらす行為である。このようなことに陥らないためには、
自分の心をコントロールして、他者の価値観を受入れ、心
穏やかに過ごせることが肝要である。したがって、安定し
た心でいることは社会貢献でもある。皆さんには、今年か
ら掲げている目標ACT&Learningの1つであるコミュニケ
ーション(傾聴・発信・柔軟)をさらに伸ばしてほしい。
 生徒たちに上手く伝わったでしょうか。
 ところで、札幌市立高校では、企業と連携して複数の学
校間連携事業を行っています。今回、北海道アルバイト情
報社の発案で「中高連携キャリア教育事業」を試行するこ
ととなりました。これは、高校生が企業に取材を行い、そ
れを記事にしてアルバイト情報社のホームページに掲載、
さらには中学生にプレゼンを行うというものです。本校に
声がかかり、生徒会と写真部に打診したところ8名(ライ
ター2名、カメラマン6名)の希望者が出て、この夏休み
に取材を行うことになりました。実は、今日が第1回目の
取材日です。
 部活動が盛んな分、学校外の活動に参加する機会があま
りなかった本校ですが、今年はこれ以外にも、幾つかのプ
ログラムに手を挙げる生徒が出てきて、とても心強く思っ
ています。是非、貴重な経験を積む中、様々なものを身に
つけてほしいと思います。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                 
 
事前の説明会
質問が沢山出ました
参加生徒の熱意が感じられました
 
 
               令和6年7月24日
 
 

100万ドルの新川祭                                                                         

 

 今年度の学校祭のテーマは「100万ドルの新川祭」。
 名探偵コナンの映画タイトルにちなんで、ということの
ようですが、響きとしてはなかなか良い感じです。ALT
バシル先生が、授業で使用するために過去の新川祭のテー
マを一覧にしてくれましたが、その時代の出来事や流行し
た言葉などが反映されていて興味深いものでした。
 さて、新川祭ですが、今年も準備期間を含め75日・6
2日間、生徒たちは自分たちの力を大いに発揮し、完
全燃焼してくれました。ほぼ例年通りの形に戻った昨年度
からさらに一歩進み、今年は完全に従来の形で実施するこ
とができました。それは、例えば2日目の一般公開、体育
館と講堂の2会場での発表、そして体育館の張り出し(フ
ァッションショーの“ランウエイ”のようなものといえばイ
メージできるでしょうか)設置といったものです。張り出
しの設置により、クラスステージの発表では迫力のあるパ
フォーマンスがさらに際立ち、演者と観客との距離の近さ
が体育館全体に一体感をもたらしました。私の素人写真で
は伝わらないかもしれませんが、下の3枚を見ていただき、
その雰囲気の一端を感じていただければ幸いです。
 1日目の招待客である新川小学校6年生をはじめ、2日目
の一般公開で足を運んでくれた方々と、本当に多くの来場
者に恵まれました。昨年に比べ、天候がすぐれず模擬店な
どの売れ残りを心配していましたが、完売と聞き安心しま
した。また、講堂で実施した吹奏楽部の演奏会では、会場
に入りきらない観客が廊下に何メートルもはみ出してしま
い、ありがたいやら申し訳ないやら…。来年は皆さんが席
に座れるよう工夫をしたいと思います。
 新川生は学校祭のような大イベントにとにかく情熱を燃
やします。先輩から受け継がれてきた遺伝子なのでしょう
か。本当は大変な準備にも関わらず、実に楽しそうに作業
に取り組みます。突発的なことが起きても「どうする?」
「〇〇すればよくない?」「じゃあ、私〇〇する」「ちょ
っと待って、〇〇の方がよくない?」と、とにかく前向き
です。その時の目の輝きと言ったら、ほれぼれしてしまい
ます。生徒たちのこういう姿が見たくて、私たちは教員を
続けられるのかもしれません。
 昨年はオープニングで3学年担任団が中心となって怒髪
天の「オトナノススメ」を歌いましたが、今年はフィナー
レでやはり3学年団が企画して、長い長い前振りと寸劇
(茶番劇 笑)の後にサンボマスターの「可能性」を歌い
ました。生徒たちは楽しんでくれたでしょうか。先生方の
悪ふざけを許容してくれる寛容な心も、また新川生の良さ
です。そんなこんなで、最後の私の挨拶で思わず出た言葉
が「ありがとう」でした。
 
 
 
 
 
 
 
                  
 
 
 
     
 
                                                     令和6年7月9日
 

睡眠不足大国                                                                         

 

 札幌市立学校では今年度から健康観察アプリ「シャボテ
ンログ」を導入することとなりました。これは体の具合と
気分について「よい」とか「わるい」といった選択肢を毎
日クロームブック上でクリックするというもので、生徒の
心身の状況を確認する有用なツールになるものと考えてい
ます。本校では現在1学年で試行していて、学校独自に睡
眠時間等の入力も行ってもらっているのですが、明らかに
寝不足と思える生徒が散見されていることが気になってい
ます。
 昨日届いた教育振興会の会報に、2023年の世界睡眠調査
によると日本人の平均睡眠時間は6時間半と先進12か国の
中で最下位、OECDの調査でも33か国中最低レベルである
ことが書かれていました。日本は睡眠不足大国だというの
です。そして、寝不足は脳への影響が懸念され、特に認知
機能の低下や問題行動、メンタルでの問題につながる可能
性があり、記憶を司る海馬が小さくなる傾向があることが
指摘されていました。今さらながらですが、子どもたちの
健康や成長のためには十分な睡眠が必要だということです。
 また、時々図書室で各社の新聞を読んでいるのですが、
朝日新聞の天声人語に平民宰相として知られる原敬首相の
ことが書かれていました。現在では使われなくなった文字
ですが、輿論(よろん:世の人々の理性的な意見)を重ん
じて政治に取り組んでいたことを紹介し、昨今の波乱に満
ちた政情に触れた後、原首相の「常に民意の存するところ
を考察すべし」という言葉で結んでいました。この「民意」
という言葉が心に残り、世の中に不平不満やイライラがま
ん延している現状を連想しました。政治不信や不安定な社
会状況等がネガティブな感情の主たる原因になっているの
でしょうが、もしかして根底にこの睡眠不足があるのでは
ないかとも。
 昔から、よく食べてよく寝ることが推奨されていますが、
こうした基本的な生活習慣が整うことで心身の健康が維持・
向上することは自明です。このことは学校における学びを
より良いものにする上でも大切なこととして捉えたいと考
えています。試行1か月を目途に、「気分がわるい」にク
リックした生徒とその睡眠時間との関連を分析してみたい
と思います。
 私もせめて日本人の平均睡眠時間を確保しなければと反省… 
 
  通勤途中の彩に
  癒される毎日です
 
 
  
 
 
 
 
                 令和6年6月27日 
 

祝 全国大会出場                                                                       

 

 カラスの子育てシーズンを迎えました。幸い私自身は今
のところ威嚇などを受けないですんでいるのですが、先日、
本校生徒が通学中に自宅付近で攻撃され、怪我をしてしま
いました。そのことを受け、朝の打ち合わせで教頭から生
徒に注意喚起を行うよう、担任に指示をしたところです。
これから1ヶ月ほど、カラスはひな鳥を守るために巣に近
づく外敵を排除しようと必死になって行動しますので、皆
さんもどうかご注意をお願いします。 
 さて、5月に行われた高体連・高文連の支部大会では、
今年も多くの部が活躍しました。あと一歩届かず、という
惜しい試合がいくつかありましたが、男子弓道部、剣道部、
陸上部、男子ソフトテニス部、女子テニス部、放送局が全
道大会に進むことになりました。また、本校に部はないの
ですが、水泳大会に出場した3名が全道大会に進出するこ
とになりました。高校生活最後の試合を終えた3年生の様
子が気になって、何人かの顧問に聞いてみたところ、悔し
涙の中にも「やりきった」という満足感が感じられたこと
を伺い、少し安心しました。部活動で培った、目標に向け
て研鑽を積む経験や仲間たちと協働する経験は、生徒たち
の今後の糧となってくれることでしょう。本当にお疲れさ
までした。
 速報です!男子弓道部が、よつ葉アリーナ十勝で開催さ
れた全道大会で団体優勝を果たしました。これで昨年に続
く連覇を果たし、2年連続で全国大会(北部九州総体2024)
に出場することになりました。また、放送局は今年もNHK
杯高校放送コンテストで全国大会出場(テレビドキュメン
ト部門とラジオドキュメント部門)を決めました。両部の
全国大会出場は、部員同士の切磋琢磨と顧問の指導が良い
循環を生み、大きな成果へとつながった好例だと思います。
こうした好循環の部は他にも多く見られますので、今後、
弓道部・放送局に続く部が出てくる可能性は大いにあると
確信しています。どうか、引き続き皆さんのご支援と応援
をお願いします。
  全道壮行会では、ス
  ポーツドクターの辻
  秀一先生の話を引き
  合いに、心の持ち方
  について助言してみ
  ました。
 
 
 
                 令和6年6月17日
 
 

非認知能力                                                                       

 

 OECD(経済協力開発機構)が進めているPISAと呼ばれ
る国際的な学習到達度に関する調査(15歳児対象)があり
ます。昨年の12月に「PISA2022」の結果が発表されまし
たが、日本は数学的リテラシー、読解力、科学的リテラシ
ーとも上位となり、日本の教育力を示す成果と好意的に報
じられました。しかしその一方で、近年大学や企業の世界
的評価が低迷していることを憂慮する声があるのも事実で
す。これは、高得点の子どもを育てることはできても、そ
の後につながっていない、何か大事なことが欠けているこ
とを示唆しています。
 国際高等研究所所長であり、かつて京都大学総長を務め
たこともある松本紘氏が、ある書籍の中で、日本でイノベ
ーションが起こりにくくなっている原因の1つに、チャレ
ンジする人に対して失敗を許さない、失敗者に対して非常
に冷淡という文化があることを挙げていました。さらに、
アップル社の飛躍の鍵として「テクノロジー的には日本の
企業とそんなに変わらないのに、文化という需要をよく読
み取って製品化した」ことを指摘していました。
 これを読み、私は最近トレンドになりつつあるスポーツ
界の「叱らない指導」や失敗した選手を「勇気づける指導」
、そして文科省が進めている「STEAM教育」「学際的な学
び」など分野を超えた学びを思い浮かべました。これらは
松本氏が憂いている課題を解決・改善しようとするムーブ
メントが、確実に起きていることを示しています。
 関連して、最近では点数などで測定できる認知能力だけ
でなく、やる気や自制心などの心に関係する「非認知能力」
や自身を客観的に認識する「メタ認知能力」を育てること
にスポットがあてられてきています。
 先日の全国都市立高等学校校長会で、40万部のベストセ
ラーとなった「スラムダンク勝利学」の著者でありスポー
ツドクターである辻秀一氏の非認知能力をテーマとした講
演会がありました。氏はパフォーマンスを最適・最大化す
る心の状態をFlowと呼び、「ご機嫌の状態」「機嫌がイイ
状態」と表現しました。結果や評価といった認知情報を気
にしすぎるがために実力を発揮できないスポーツ選手や社
会人に対して、Well-Doing よりもWell-Beingにフォーカ
スすること、また、そのようなライフスキルを身につけさ
せるために支援してきたことについて、ユーモアを交えて
語ってくれました。せっかく身につけた基礎学力や能力。
子ども達がこれらを存分に発揮することができれば、また、
他のことと融合させて新たな価値を生み出す力を備えるこ
とができれば、これからの社会は間違いなく良くなるはず、
と思わせてくれた講演でした。これからしばらくは「ご機
嫌」をキーワードに今後の教育を探究していきたいと思い
ます。
 さて、高体連期間が終盤を迎えています。本校生徒はど
れだけ前向きにプレーできたでしょうか。そして、敗戦に
対しても「やりきった」という晴れ晴れとした心境になれ
たでしょうか。顧問や選手にその辺りのことをインタビュ
ーできればと思っています。 
 
  ある日道端で見かけ
  た落とし物。
 2週間後に通りかかっ
 たところなくなってい
 ました。無事持ち主の
 元に戻ったのでしょう
 か。           

                 令和6年5月27日

 

オーロラ                                                                       

 

  太陽フレアと呼ばれる太陽表面の爆発現象が頻繁に発
生している影響で、世界各地でオーロラが観測されていま
す。普段めったに観測できない低緯度の地域でも見られる
可能性があると報じられていましたが、実際に余市や上ノ
国でも観測されたとのことです。神秘的なオーロラを映像
ではなく肉眼で見ることのできた人は、貴重な経験をする
ことができたことでしょう。
   天文ファンにはありがたい太陽フレアですが、大規模な
通信障害を引き起こす恐れも指摘されています。実は先週
の金曜日の朝の打ち合わせの際、私のクロームブックの
Wi-Fiがつながらず、「もしやして太陽フレアの影響か?」
などと冗談めかして言っていたところ、その後、不具合が
校内全体のものであることが判明しました。情報科の教員
が原因究明にあたりましたが、どうやらサーバールームか
ら次のハブまでの経路が機能していないことが分かりまし
た。復旧のために教頭と副校長も加わり、とりあえず日曜
日に応急処置を施しましたが、果たして今週うまく作動す
るかどうか不安なところです。本校は毎日の授業の他、朝
のSHR等でも校内Wi-Fiとクロームブックを活用していま
すので、できるだけ早く完全復旧できるよう対応にあたり
たいと思っています。
   さて、5月の中旬に入り、いよいよ今週から高体連等の
各種大会が始まります。寒暖の差が激しく、花粉の飛散量
が多い今年の春は、選手にとって体調の維持が難しくなっ
ているようですが、コンディションをしっかり整えて悔い
のない勝負をしてきてほしいと思っています。日に日に活
気づいている校内の雰囲気に、期待感が膨らんでいます。
頑張れ新川生!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
   
  この季節は新緑の街路樹が本当に綺麗で、会議のため校
外に出た際、思わず立ち止まってしまうこともしばしばで
す。先週までは八重桜、今週からはライラックが主役とい
ったところでしょうか。
 
                 令和6年5月13日
 

新川さくら並木クリーン作戦                                                                       

 

 4月も後半に入り、各部局では新入部員獲得のために
体験入部など様々な取組を行っています。中には、体験
入部したものの、中校時代には経験しなかったフィジカ
ルトレーニングの強度に驚き、入部に迷いが生じている
1年生もいると聞いています。また、全く面識のない集
団に飛び込むことも試練の一つです。このように、心配
な要素はありますが、子どもたちには私たちの想像以上
に高い適応力があります。不安な気持ちでいるのは始め
のうちだけ。まずは勇気を出して、こうしたハードルを
クリアしていってほしいと思っています。
 さて、連合町内会で毎年実施している「新川さくら並
木クリーン作戦」ですが、今年は4月21日(日)に行わ
れ、本校生徒74名が参加しました。肌寒い天候の中でし
たが、天狗橋から稲積橋までの区間のゴミを約1時間か
けて拾いました。教頭や担当の先生からは、大変立派な
態度で作業にあたっていたという報告をいただきました。
 この地区で半世紀にわたり地域の福祉増進に取り組ん
でいる新川さくら並木連合町内会(平成26年に「新川
連合町内会から」名称変更)ですが、結成以来、様々な
ことに取り組んできました。その中でも特に、平成9年
から3年がかりで完成させた755本10.5kmからなるさ
くら並木を「地域の宝」として、「新川さくら並木クリ
ーン作戦」「新川夜ざくら」といったさくら並木に関連
した活動を毎年続けています。
 ちなみに、今年の「新川夜ざくら」は、4月25日(木)
26日(金)の2日間実施するとのことです。これをご覧
の方でお時間のある方は、新川に足を運んでいただき、
ライトアップされた美しい桜を堪能していただければと
思います。
 さらに、連合町内会にはさくら並木が完成したことを
記念して作られ、今も歌い継がれている『新川「さくら
並木」の歌』があります。私は、新年恒例会の席で初め
て聴かせていただいたのですが、お世辞抜きで本当に良
い曲です。何かの機会に、皆さんにも聴いていただきた
いと思っています。
 早くも、幾つかの部活動で春季大会が始まっています。
夏の大会につながる内容のある戦いを期待しています。
 
 
 

 

 

 

 

 

 

               令和6年4月22日

 

令和6年度がスタートしました                                                                       

 

 4月8日の始業式と入学式が無事に終わりました。 
 始業式の校長挨拶では「コロナ禍の中、一人での活動
が見直されるようになってきた。例えば、かつて「一人
ぼっち」と揶揄される傾向があった、一人で食事したり
キャンプをしたりするといったことが、堂々とできるよ
うになってきた」という話を枕に、「チームでの活動だ
けでなく、一人で自身を見つめたり鍛えたりする時間も
大切にしよう」と生徒たちに伝えました。最後に「スマ
ーフォンの利用はほどほどにして、帰宅後は自分の時間
をしっかり確保することが大切」のセリフを失念してし
まい、画竜点睛を欠く挨拶となってしまいました。いき
なり反省です。集会での挨拶では原稿を持たないように
しているのですが、時々こうした失敗をしてしまいます。
 午後の入学式では、校長式辞の中で、郷土史に綴られ
ている新川地区の開拓の歴史を引用しながら、初代校長
である武井時紀先生が掲げた「開拓者たれ」という校訓
について話をしました。新入生を見たところ、しっかり
顔を上げて聞いてくれ、さらに、その表情があまりにも
良かったため、原稿と新入生の交互に視線を送っていた
私は何度も"噛んで"しまいました。これも、反省。しか
し、緊張しながらも晴れ晴れとしたにこやかな表情を浮
かべている新入生を見ていて、これから3年間の成長が
楽しみだと実感することができました。
 さて、このようにして令和6年度がスタートしました。
 私にとっては新川高校3年目。今年度で還暦を迎える
ことから、基本的には校長として最後の1年となります。
当初は「校長として、残り1年を学校のことだけに集中
したい」と虫の良いことを考えていたのですが、罰が当
たったのか、様々な役職を拝命することとなり、体力勝
負の忙しい1年になりそうです。この2週間も、学校外
での会議等が続き、慌ただしい日が続いています。覚悟
を決めて、目の前の業務に力を尽くしていきたいと思い
ます。
 また、昨年の学校ホームぺージでもお知らせしました
が、スクール・ミッションとスクール・ポリシーに基づ
き、本校のキャリア教育のグランドデザインを改定しま
した。特に、生徒に身につけさせる力を整理し、ACT&
Learningというキャッチフレーズで呼ぶことにしました。
内容については、すぐーるやグーグルクラスルームなど
で保護者・生徒の皆さんと共有しますので、是非ご覧い
ただけたらと思います。授業だけでなく、行事や部活動
など全ての場面でAction(行動する)、Communication
(他者と関係する)、Thinking(考え抜く)、Learning
(学び続ける)する力を育てていきますので、ご理解と
ご協力をいただければと思います。
 このグランドデザインの改定をはじめ、昨年度は学校
運営に関わり様々な課題解決に取り組みましたが、幾つ
か積み残しもあります。新たな課題もあります。今年度
も、その一つ一つを丁寧に解決すべく、関係部署と連携
しながら教育活動を進めていきたいと考えています。引
き続き、保護者や地域の皆様から応援していただけるよ
う、教職員一丸となって頑張っていきたいと思いますの
で、どうかよろしくお願いいたします。
 
 
 
 
 
 今年は昨年よりも雪解けが遅く、
 手稲山の雪もこのような状況です。
 
                令和6年4月12日