令和2年度修了にあたっての校長挨拶

本来であれば1,2年生の修了式を体育館で行う予定でしたが、新型コロナウイルス対応のため、放送で行うことになりました。
1,2年生のみなさん、本年度1年間の学習状況、活動状況、生活状況はどうでしたでしょうか。
高校1年、2年の頃は、人間としての成長過程にあり、いろいろなものを吸収するには一番いい時期です。この春休みは、自分の1年間の言動を静かに振り返って、自己評価をしてください。
これからの人間は、自分で目標を決め、計画を立て、その計画に従って実践し、その結果を自分で反省・評価し、改善するという力を持たなければ、社会生活を送る中で取り残されてしまいます。このことを十分自覚し、新しい年度を迎えてください。
さて、3月1日には卒業式があり、みなさんの先輩方も自信にあふれた晴れやかな顔で卒業していきました。今日はそのときに校長式辞でお話したことを一部分ですが、みなさんにとっても大切だと思いますので、話をしておきます。
『これからの社会は、まだまだ新型コロナウイルスの影響により、不安定な状態が続くでしょう。
また、それに伴い、教育現場では今まで以上にICTの活用が求められ、社会全体は予定より早く、高度にデジタル化すると思われます。そのような中、台湾のコロナ対策の指揮をとったオードリー・タン氏は著書の中で次のように語っています。
「みなさん若者はデジタルネイティブ世代と呼ばれ、生まれたときからインターネットやデジタルがあった世代です。今までの社会を動かしている人々よりも、その分野では、みなさんの方が先輩であり、先進的です。みなさんが時代をリードしていく人になっていくのは言うまでもないことです。」と。
ただし、彼はそのために必要な3つの素養についても述べています。
「みなさんがデジタル社会を生きるためには、3つの素養が求められる。一つ目は、誰かに命令されたり指示されたりするのを待つことなく、自分自身で能動的にこの世界を理解し、何が問題なのか、何ができるかを考えるということ、二つ目は、問題解決に至るまでの過程で他人とシェアすることを厭わず、同時に他人からシェアされたものに耳を傾けること、三つ目はお互いに交流し、皆が受け入れることができる価値観を見つけ出し、共同で作業することである」と。
いかに技術革新が進んだとしても、人間に必要な素養がなければ、どんなものも成功しないでしょう。AIは万能ではありません。それを使いこなす人間次第で、社会を変えていくことができます。是非、自分自身を磨いてください。』
当日お話したのは、このような内容です。
まだまだ、みなさんは高校生活で学ぶもの、身に付けることはいっぱいあります。いろいろな経験を積んで、自分を成長させてください。
さて、あと2週間もすれば、みなさんの後輩となる新入生が入学してきます。清田高校上級生として模範となる姿勢を見せてください。清田高校生、期待しています。

令和3年(2021年)3月23日  

市立札幌清田高等学校長 黒宮 裕久

*出典「デジタルとAIの未来を語る」株式会社プレジデント社(2020年12月1日第一刷発行)