明日から冬休みとなりました。節目の日なのでひとことお話をします。「節目」というのは、「冬休みの前」ということですが、それだけでなく、「平成30年が間もなく終わる」という意味の節目でもあります。また、平成という年号で新年を迎えるのも今回が最後になります。来年5月には新しい天皇が即位し、年号も変わります。年号が変わると、時代が変わるという気分が強くなりますね。身近な世の中で起きていることを考えても、確かに大きな時代の変化が感じられることがいくつもあるように思います。

 さて、皆さん、今年はどんな出来事が印象に残っていますか?あるいは、どんな出会いがありましたか?私は、京都大学特別教授の本庶佑氏がノーベル医学生理学賞を受賞したことがとても印象深く感じています。つい先日授賞式があり、新聞やテレビなどでもいろいろな報道がありました。そこから、本庶氏の人となりを推し量ると、とても学ぶところの多い、魅力的な方だと感じています。奥様と一緒に和服姿でセレモニーに臨まれていたのが素敵でしたね。もちろん直接会ったことはありませんが、こうして本庶氏という方を知ったことを、とてもうれしく思っています。

 本庶氏は、がんの免疫療法の発展に貢献した業績が評価されて受賞しました。受賞を受けての会見で、本庶氏は、「回復した患者から「あなたのおかげだ」と言われると、研究に意味があったとうれしく思う。これからも多くの患者を救えるよう研究を続けたい」と話したそうです。ご苦労の多かったであろう研究も、それによって救われる人、喜ぶ人がいることがわかると、苦労を超えるうれしさを感じ、これからも研究を続けたいと思っておられるわけです。

 本庶氏の大切にしている言葉として「有志竟成」という言葉が新聞などでも紹介されていました。「強い意志があれば必ず目的は達成できる」という意味です。本庶氏が偉大な業績を成し遂げた陰には、強い意志があったことは容易に想像できます。そして、その強い意志は、多くの人を病気から救いたい、多くの人、社会の役に立つことがうれしい、という気持ちによって、維持できたのだと思います。

 私たちの日常のささやかなことでも、「誰かが喜んでくれるから頑張れる」ということがよくありますね。皆さんがこれからの生き方を考えるときにも、「社会でどう自分が人の役に立つか」という視点を持つことは大事なことだと思います。冬休みには、ご家族とゆっくり過ごしながら、皆さんの進路や、世の中のことなどを話題にする機会もあると思います。そんな時に、「自分と世の中・社会とのつながり」ということも意識してみてください。

 3年次の皆さんは、今日が全校生徒で集まる最後の機会になります。そして、冬休みから1月2月3月と、入試本番の時期を迎えます。これまで皆さんは、本当によく努力をしてきました。冬休み、最後の追い込みでさらに磨きをかけ、そして試験に向けて体調管理に気を付けて、実力を発揮してください。強い意志を持って最後まであきらめずに全力を尽くすことで、おのずと道が開けていくと思います。

 1,2年次の皆さんも、冬型の雪の事故や交通事故に気を付けて、また、インフルエンザなども流行っていますので体調管理に気を付けて、充実した冬休みを過ごしてください。来年1月18日に、また元気な皆さんと会えるのを楽しみにしています。