校長室から:焼き鳥と花火
鍋奉行とはよく言ったもので、こちらは焼き奉行とでも言った方がよいのか、焼き鳥を焼くお父さんたちはテン
トの日影があるにもかかわらず太陽の熱をまともに受け、日差しの暑さと焼き鳥を焼く炭の熱さのダブルのあつさ
にも負けずに、3,000本の焼き鳥を焼き上げました。一方、お母さんたちはこちらも暑い校舎内の業務を担います。
まだエアコンのない校舎*は扇風機を全開にしていますが、人の熱気も加わり、汗をふきふき、販売用の袋詰め作
業と、人でごった返した廊下と階段を人をかき分け販売場所の3階まで袋詰めした焼き鳥の入った発砲スチロール
を運んでいました。
販売開始までまだまだ時間があるにもかかわらず、一番乗りの生徒はか
なり前から廊下に並び、開店時にはすでに長蛇の列。私もその列に並びま
したが、焼き鳥を手にするまでかなりの時間がかかりましたが、手ごろな
値段でおいしくいただきました。用意した3,000本も正午を越えたころに
は焼き上がり、あっという間に売れてしましました。来年は4,000本とPT
Aのどなたかが言っていました。
さて、学校祭が終わり、兵どもが夢のあとではありませんが、喧噪の中で混とんとした校舎内には、放課後、部
活動で練習に励む生徒たちの声が響いています。
コロナ禍の中、いろいろなことが制限を受け、人々の接触を避けるために、催しものは縮小されましたが、一気
に戻った感じがします。学校祭も一般公開として、入場制限なく、様々な方に観ていただきました。その学校祭に
はいくつかの意味があると考えています。
学校祭は学校行事としては最も大きな行事のひとつであり、多くの学校では、生徒会や学校祭実行委員会が中心
となって学校祭の企画運営の業務を進めますが、新川高校は生徒会長をはじめとした60名を超える生徒が所属して
いる生徒会が前年の10月ころから準備を始めています。学校祭の各担当の生徒は周到な準備と厳格なスケジュール
管理で学校祭の業務を進めていました。
その生徒会を外から見ていると、まるで会社として組織として業務を進めているように見えます。生徒会長を司
令塔として、各担当の生徒が自らの業務を誰から言われるのではなく進めています。学力では測れないスキルを身
に付け、先生方よりもすごい一面を見せてくれました。
また、学校祭は学校を知ってもらう良い機会でもあります。学校祭公開日を設けていますが、保護者の皆様には、
普段見ることができない子どもの様子を見てもらう機会に、新川高校の受検を考えている中学生の皆さんには、学
校の様子を感じてもらう機会に、地域の皆様には、学校の活動について知ってもらう機会としています。
さらには、地域への貢献する機会としてもとらえています。学校祭最終日の夜には、グラウンドから花火が打ち
上がりました。毎年多くの皆様に観覧していただいておりますが、今年は、皆様の協力を得て、路上駐車や近隣の
スーパーなどの駐車場への駐車などが、例年よりもとても少なくなったようです。皆様にはよい環境を作っていた
だき大変感謝いたします。
物価高騰を受け、花火の値段も上がり、打ち上げる花火も縮小せざるを得ませんでしたが、それでもいい花火が
上がりました。新川高校の生徒だけではなく、地域の皆様にも楽しんでもらえたのなら本望です。
学校祭が終わり、夏休みが目前です。3年生にとっては、駆け抜けた部活動も終わりました。ここからは次の目
標に向けて努力あるのみです。そして1・2年生には、学校の外に出ていろいろな体験をしてほしいと思います。
これから夏休み。充実した夏休みを願っています。
* エアコンについては、今年度工事が行われ、来年度使用できることになっています。
校 長 宮 田 佳 幸
