ウェルビーイング(Well-being)

 今年は3月に入っても大雪に見舞われるなど、本当に春は来るのだろうかと心配することもありましたが、やっぱり春はやってきました。

 そして私事で恐縮ですが、開校から3年間教頭としてお世話になっておりました、この「みなみの杜高等支援学校」に今度は校長として勤務させていただくことになりました。

 そして何より令和6年度がスタートし、56名の新入生たちが元気に本校に入学してきました。やっぱり春はいいですね。

 さて、タイトルにさせていただきました「ウェルビーイング(Well-being)」についてですが、その意味を調べてみますと「幸福で肉体的、精神的、社会的すべてにおいて満たされた状態」と書かれています。

 実は今、教育の世界でもこの「ウェルビーイング」をキーワードとし、生徒一人一人のウェルビーイングを実現することで、その生徒たちが自分だけではなく、家族や友人、自分の住む街や地域がどうすればよい状態になるのかについて考えられるようになり、社会のウェルビーイングを実現していくということを大切にし始めています。

 本校では平成29年の開校当時から、生徒たちが「自分を高める」「人を大切にする」「社会の中で活躍する」ということを大切にしてきましたが、まさにこれまで本校が目指してきたことが間違っていなかったのだと安心しているところです。

 これからの世の中は、「行く先が不透明で将来の予測が困難な時代(VUCA時代)」になると言われているようですので、生徒たちにとってはなかなか厳しい社会の現実が待ち受けているのかもしれませんが、これからも地域や企業、関係機関の皆様のお力をお借りしながら、社会のウェルビーイングを実現できるような素敵な生徒たちを育てたいと思っておりますし、このみなみの杜自体が地域の皆様に必要とされ、地域のウェルビーイングを実現できるように努力していきたいと考えているところです。

 令和6年度も「市立札幌みなみの杜高等支援学校」をどうぞよろしくお願いいたします。

 
 

前校長よりごあいさつ

 

三年間、ありがとうございました!

 学校だよりでもお知らせしておりますが、私は、この三月で異動することとなりました。何度か、この欄でも書かせていただきましたが、私が平成18年の教育委員会に入ったときのミッションの一つが、豊明高等支援学校の分校をつくるというものでした。当時は、中学校卒業後、高等支援学校に進学を希望する生徒の数に札幌市内やその近郊の定員が不足しており、通学できる学校へのニーズは大変、高い状況でした。それから、10数年経ち、分校は(仮称)南部高等支援学校の建設へとレベルアップされて、このみなみの杜が誕生しました。

 おそらく、開校までのいろいろなことに携わった者が、そこの校長になれるなどと言うことは、本当に稀な、まさに有難いことです。自分が思い描いていたよりも、ずっと、ずっと、すごい学校になっていて、この三年間は本当に驚かされることの連続でした。それもこれも、地域と歩む学校づくりを掲げ、地域や社会とつながりながら学びを深めていくみな杜スタイルの中で、自分らしく、生き生きと活躍する生徒、それを支える教職員、そして、みな杜を応援してくださる方々の協働があったからこそであり、この場をお借りして、改めて、深く感謝申し上げます。

 令和6年度は開校から8年目を迎え、開校10周年まであと少しとなりますが、今も、変化を恐れず、挑戦し続けている学校です。これからも、みな杜「らしくあれ」と応援しています。

 皆様、三年間、大変、お世話になりました。そして、ありがとうございました。

(2024/03/28 三代目校長 田中進一)