今日から10月となり、令和2年度の後期が始まります。後期も、皆さんが健康管理や感染予防に注意しながら、充実した学校生活を送ってくれることを願っています。

 後期に特に皆さんに意識してほしいことを二つお話しします。

 一つ目は、仲間をつくること、学習でも部活動でも、チームで何かに取り組む経験を大切にしてほしいということです。前期の前半は、学校に登校できませんでしたので、学校で友達と直接会って、何気ない話をしたり一緒に笑ったりすることの楽しさにあらためて気づいた人も多いと思います。「一緒にいて楽しい友達」ももちろん大切ですが、後期には、そこからさらに深めて、「同じ目的に向かって協力し合う仲間」を作ってほしいと思います。

 3年次の皆さんは、いよいよ受験シーズンが始まります。受験というと、孤独な闘いのようなイメージがあるかもしれませんが、進路希望実現という同じ目標に向かって、よきライバルとして、励まし合いながら一緒に頑張る仲間がいることは、お互いに大変プラスになり、いい結果にもつながります。1,2年次の皆さんも、同様です。学習で一緒に頑張りお互いに高め合う仲間を持つと、大変効果が上がります。学習以外でも、学校生活の様々な場面で、ともに同じ課題に取り組む仲間がいることで、学校生活は格段におもしろくなり充実します。その経験は、社会に出てからも必要になる「他者と協働する力」を身に付けるものとして、実は学校生活で最も重要なもののひとつなのです。

  二つ目は、「今・ここ・自分」以外のところ、つまり社会に広く目を向け、アンテナを張り、教養を高めてほしいということです。現在、社会には世界的にも国内でもさまざまな課題があります。特に、コロナによって社会の課題が一層顕著に見えるようになったり、状況の変化の速度がいっそう速くなったりしています。皆さんは、今のこの社会情勢をどのように見て、どのように考えているでしょうか。

 3年次の皆さんには、すでに選挙権を持つ人もいます。政治に関心を持ち有権者としてどう行動するかということを自覚しているでしょうか。まだ選挙権のない皆さんも、その準備が必要です。選挙の時にどう行動するかだけでなく、普段の生活で自分がどう暮らすかも、社会と直接かかわる手段になります。例えば、物を買うときに、環境に配慮している会社のものや、フェアトレードなどの途上国の支援につながる商品を選ぶとか、地元の産業を応援するために道産品を買うとか、そういうことを考えている人もいると思いますが、こういった買い物などの普段の行動も、社会を創っていくことにつながっています。その普段の行動を決めるのが、その人の教養だと思います。もし誰かの行動が「今・ここ・自分」さえよければいい、という行動だったら、周りは困ることになったり、残念な気持ちになったりしますね。逆に、未来や、ここから離れた場所や、自分以外の人のことも考えて判断できれば、それらは社会にプラスに働き、結果的には自分も幸せになれるでしょう。

 新聞を読む、本を読む、自分の頭で考える、他人と意見を交わし合う、そういうことによって、考えが深まり、視野が広がり、品格ある行動がとれるようになります。教養を身に付けるということは、自分と違う考え方もあるということを理解することだと述べた人がいますが、同時に、自分が目指すべきところが見えてくる、ということでもあると思います。

 後期も、皆さんが、仲間をつくり、たくさん本を読んだり、自分の頭で考えたり、他人と意見を交わし合ったりすることで、豊かに成長していくことを期待しています。