厳しかった冬の寒さも和らぎ、風の中にも春の香りが感じられるようになりました。

新入生の皆さん、あらためまして入学おめでとうございます。2月末から、新型コロナウイルス感染症のため、社会全体が大変困難な状況に直面し、皆さんも、中学校が臨時休業の中での高校入試、中学校生活を締めくくる時期の休校や、卒業式も例年とは違ったかたちになるなど、不安な気持ちで毎日を過ごしていたのではないかと思います。

 高校も、臨時休業でしたが、本日午前中に、2,3年次が始業式を行い、そして今、こうして321名の新入生の皆さんを迎え、新学期をスタートできることは、大変うれしいことです。まだまだいつも通りではない、制限がある中での学校生活のスタートではありますが、これから始まる旭丘高校での学校生活で、皆さんが多くのことを学び、たくさんの新しい出会いに恵まれ、人生の礎を築いていってくれることを願っています。

 皆さんがこれから高校生活を始めるに当たって、心にとめてほしいことが二つあります。

 一つ目は、「大いに学んでほしい」ということです。生涯にわたって様々なことを学び、進むべき方向を見定めていくことは、これからの時代を生きる皆さんにとって欠かすことのできない資質です。高校時代を通じ、ぜひ、多くを学び、自分の世界を広げ、見識を高めていってください。そしてそのために、学び方を身に付け、学んだことを生かす力を身に付けてください。

 二つ目は、「いろいろな人と出会い、豊かな関係を結んでほしい」ということです。学校では、多くの人とともにいろいろなことに取り組み、各自が責任を分担していきます。まさに社会の縮図です。「いじめを許さない強さ。」「人の気持ちに寄り添うことのできる優しさ。」「人と人とをつないで、物事を進めていく面白さ。」これらを、高校生活のさまざまな体験をとおして感じ、自分のものにしてください。

 皆さんは、一人一人が唯一無二のかけがえのない存在です。その一人一人が321通りのかけがえのない高校生活を通して学びを深め、自己を築き、自らが生涯にわたって生きていく上での「志」をはぐくんでほしいと思います。今は、困難な中での高校生活のスタートですが、厳しい冬もやがては春になるように、いつか必ず平常に戻ります。それまで、こんな時にこそ学べることもきっとあると信じて、毎日を大切にして共に頑張りましょう。

 お子様を今日までいつくしみ育んでこられました保護者の皆様、お子様のご入学を心よりお祝い申し上げます。私ども教職員は、お子様への指導に、渾身の努力をもって務めることをお約束申し上げます。

 お子様をはぐくみ成長を支援していくためには、ご家庭と学校が密に連携し、協力することが何より大切です。どうか、学校の教育方針にご理解を賜り、お子様が、成長し、自立していく過程を、温かく見守り、励ましの言葉をかけていただきたいと思います。学校もご家庭や地域の皆様のご理解が賜れるよう、開かれた学校づくりをなお一層推進して参りたいと思います。宜しく、ご協力とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 最後になりますが、本日、晴れて入学式を迎えられました、「旭丘高校63期生」の皆さんが、これから実り多き高校生活を送り、豊かに逞しく成長していくことを心より祈念し、式辞といたします。